フルートには、おなじみの「ソプラノフルート」(通常のフルート)以外にもさまざまな特殊管が存在します。
それぞれ独自の音域や音色を持ち、アンサンブルやオーケストラの中で重要な役割を果たします。
今回は、代表的な特殊管であるピッコロ、アルトフルート、バスフルート、コントラバスフルートについて紹介します。
◎ピッコロ
1.特徴
・音域:通常のフルートより1オクターブ高い音域。
・大きさ:長さはフルートの半分程度。
・音色:明るく澄んだ音色で、高音域の煌びやかさが特徴的。
2.使用される場面
・オーケストラや吹奏楽:高音を担当し、曲の中で華やかさや迫力を加えます。
ピッコロの高音域は、大人数で演奏している時もよく聴こえてきます。
・ソロ演奏:ピッコロ専用のソロ曲やコンチェルトもあります。
3.注意点
・音域が高い分、音程を安定させるのが難しく、繊細な息遣い、コントロールが必要です。
・キーも小さいため、最初は指使いが窮屈に感じるかもしれません。
・高音域を長時間練習する際は、演奏後に耳鳴りがしたり、聴力が落ちる場合があるので、耳栓(耳の片方に)を使って練習することをおすすめします。
4.材質
・木製:最も一般的で、柔らかく温かみのある音色。
・樹脂製:耐久性が高く、屋外演奏にも適しています。
◎アルトフルート
1.特徴
・音域:通常のフルートより完全4度低い音域。(フルートでいうドの運指でソ(G)の音が出ます。)
・大きさ:フルートよりやや長く太い管体。
・音色:深みがあり、柔らかい音色が特徴。
2.使用される場面
・オーケストラや吹奏楽:まろやかな中低音で楽曲に厚みを加える役割。
・アンサンブル:フルート四重奏や室内楽で低音パートを担当。
・映画音楽:神秘的で落ち着いた雰囲気を演出する際によく使用されます。
3.注意点
・管体が太くなる分、息の量が必要になります。
・指の間隔が広がるため、初めは速いパッセージの演奏が難しく感じるかもしれません。
4.曲のレパートリー
アルトフルート専用のソロ曲や、通常のフルート曲をアレンジして演奏することも可能です。
◎バスフルート
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1.特徴
・音域:通常のフルートより1オクターブ低い音域。
・大きさ:長くて太い管体と、U字型の頭部管が特徴的。
・音色:重厚感があり、温かく包み込むような音色。
2.使用される場面
・フルートアンサンブル:低音部を担当し、全体のハーモニーに厚みを加える。
・映画音楽や現代音楽:特に静かで幻想的な場面に適した音色。
3.注意点
・サイズが大きいため、持ち運びや演奏時の姿勢に工夫が必要です。足に置いて支える用のピンが付いているため、座って演奏する事が多くなります。
・息の消費量がより多くなります。
4.曲のレパートリー
バスフルートは現代音楽での使用が多く、専用のソロ曲や室内楽曲が増えつつあります。
◎コントラバスフルート

1特徴
・音域:通常のフルートの2オクターブ下を演奏できます。
最低音はド(C)で、ピアノの音域でいうとコントラバスやチューバに近い超低音です。
・大きさ:全長は約3メートルにもなり、「4」の字に曲げられた管が特徴。
・音色:地面から響くような深い音色が特徴的。音量は大きくないものの、他の楽器と溶け合う優しい低音が魅力で、特にフルートアンサンブルでその存在感を発揮します。
2.使用される場面
フルートアンサンブル:バスやコントラバスフルートが低音パートを支え、演奏全体に厚みを加えます。他の特殊管アルトフルートやバスフルートとの組み合わせで、独特の響きを作り出します。
・現代音楽:作曲家によってはコントラバスフルートの低音域を生かした特別な楽曲を作っています。
3.注意点
・大きな管体を響かせるためには沢山の息が必要です。特に初心者は息切れしやすいので、呼吸法を意識して練習します。
・運指は通常のフルートと基本的には同じですが、管が太くて大きいため、指の移動がやや広く感じられることがあります。
特殊管フルートは、それぞれ独自の音域と音色を持ち、音楽に新たな表現力を加えることができます。
ピッコロで高音域の煌びやかさを楽しむも良し、アルトフルートやバスフルートで深みのある音色を奏でるのも良し。
興味が湧いたら、ぜひ楽器店や練習スタジオで試奏して、自分に合った一本を見つけてみてください!
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当教室では、特殊管のレッスンも承っております。
部活動やオーケストラ、吹奏楽団で特殊管を使うことになった時など、もし困っていることがありましたら、お気軽にご相談ください♪